手術では濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入します。
手術時間は短時間で体への負担が比較的軽い治療法です。
眼内レンズは水晶体のように、すべてのものにピントを合わせられるわけではありません。
適したレンズを選ぶには、生活スタイルに合わせて一番見ている・見たい距離を考えることが大切です。
ご自身が生活の中で行う作業のうち、大切にしているものを考え、
見たい範囲が裸眼で明るく見える眼内レンズが「適したレンズ」となります。
新聞、読書、食事、事務作業など
テレビ、買い物、料理など
運転、テレビ、散歩、スポーツなど
最も見たい距離にピントを合わせるよう調節するレンズです。
ピントを合わせた距離の範囲内でクリアな視野が得られます。
※ピントが合わない距離に対応するには眼鏡を併用する必要があります。
遠方・中間・近方のいずれか2点もしくは3点にピントを合わせられるレンズです。
単焦点は違い、広い範囲にピントを合わせることができます。
※見えにくい距離は眼鏡を併用する必要があります。
患者様によっては夜間光の周りに輪(ハロー)が見えたり、光がまぶしい(グレア)と感じる場合があります。夜間運転をする場合は注意が必要です。
単焦点眼内レンズ・多焦点眼内レンズはそれぞれメリット・デメリットがあり、一概にどちらがよいというものではなく生活スタイルに合わせた眼内レンズを選ぶ必要があります。
多焦点眼内レンズ | 焦点の合う距離 | ハロー・グレア | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
近方 | 中間 | 遠方 | |||
Synergy🄬 (連続焦点レンズ) |
◎ (約35㎝) |
〇 | 〇 | △ (多い) |
眼鏡をできるだけ外したい 夜間運転をしない方が適応 |
PanOptix🄬 (三焦点レンズ) |
〇 (約40㎝) |
〇 | ◎ | 〇 (少ない) |
運転やスポーツなど遠方重視 |
Vivity🄬 (焦点深度拡張レンズ) <乱視矯正なし> |
× | ◎ (60㎝) |
◎ | ◎ (かなり少ない) |
ハロー・グレアを避けたい 手元は眼鏡使用でもよい |
FINEVISION HP🄬 (三焦点レンズ) <乱視矯正なし> |
◎ (約35㎝) |
〇 | 〇 | 〇 (少ない) |
PanOptixよりも手元重視 ハロー・グレアは少なめ |
注意)
多焦点レンズは白内障以外に目の病気がある場合は選択できません。
眼鏡を術後になるべくかけたくないという強い希望の方の選択肢の一つです。
多焦点レンズを入れて再度取り換える場合は自費での治療費が必要になります。
入浴をする・髪を洗っておく・顔を洗っておく・点眼を行う・十分な睡眠とリラックス
顔を洗っておく・点眼を行う・コンタクトレンズの使用中止・ノーメイク(整髪料も中止)・内服薬は普段通り
目を押さえない・こすらない・洗顔・お化粧は控える・点眼を行う・アルコールやたばこを控える
内服は普段通りに・食事は普段通りに・眼帯を装着する・車などの運転をしない
※これらは一例となりますので医師の指示に従ってお過ごしください。
明るい場所で虫や糸くずのようなものが目の動きに合わせて浮遊して見えるようになります。
何らかの原因で眼内レンズの位置が動いてしまうことがあります。
手術した箇所から菌が入り込んで目の中で増殖し、強い炎症を起こすことがあります。
術後、数か月~数年で手術で残した後嚢が濁って見えにくくなることがあります。
目がかゆい、痛い、見えにくくなったなど、術後に気になる症状がありましたらご相談ください。
白内障の治療にかかる費用はレンズの種類によって
保険適用、自由診療のどれに該当するかで大きく異なります。
【手術費用の概算
(片目・保険適応の場合)】
1割負担:約15000円
2割負担:約30000円
3割負担:約50000円
多焦点レンズの場合は上記の保険での金額に加え、
使用するレンズの差額を自己負担でお支払いいただきます。
詳しくはスタッフにご相談ください。
白内障手術は現在申し込んでから、手術を受けるまでおおよそ1か月ほどお待ちいただきます。
事情により手術を急いでいる方はスタッフにお声がけください。
申し込みには診察が必要になります。
この手術は白内障手術の際に眼内ドレーンを眼内に挿入し、
房水の排出を改善し眼圧を下げる効果が期待できます。
白内障手術と同時にしか挿入することができず、
すでに白内障手術を終了している方はこの手術は受けられません。
初期から中期の緑内障の患者様が適応になります。
点眼の数を減らす、眼圧を下げる効果が期待できます。
詳しくは医師にお尋ねください。
眼科手術に使用する手術顕微鏡です。術野が明瞭に見える顕微鏡で手術を安全に行います。
最新の白内障手術装置を使用し、白内障手術を行っております。
手術件数の増加に伴い安全に手術を行えるよう手術室を増設し、よりきれいな空気環境で手術を行えるよう整備いたしました。